自然本性についての考え事です

ITA VERITAS EST, UT FLOS

電磁気力の構造:無と有の性質について

1.実体の基本的な解釈

 先の投稿(物理的対象の本質:その存在論をめぐって)において、電磁相互作用の仕組みを扱わなかったので、補いたい。筆者の理解では、物理的な実体には、時空として空間的に存在する有と、その有のなかに置かれる粒子という無のふたつがある。有のなかに無があることは、その効果として、2種類の波を生む。すなわち、その無という粒子に近づくほど、空間の有が失われていくという、無的性質の波がひとつであり、もうひとつは、有が無に抗うことによる、有の高まりとしての有的性質の波である。これらふたつの性質の波の、組み合わさり方によって、相互作用のうちの、重力相互作用以外の作用が成り立つことを先にみた。だが、先の投稿においては、その3つの相互作用を司るゲージ粒子のタイプを分類しただけで、(おおまかではあるが)具体的にどのような仕組みによってそれらの相互作用が機能するのかは、あまり触れなかった。そこでここでは、電磁気力がどのように働くのかをみてみたい。

2.無の種類

 基本的な発想として、粒子が大きさのない点(すなわち無)であるときに、その無にはふたつの種類がある、という考えがある。すなわち、実体である空間中に無という点を構成する仕方として、ひとつには、空間実体である有を吸い取って構成するパターンと、その逆に、空間である有を押し出して構成するパターンのふたつである。ただ、いずれの場合も、存在するのは無という大きさを持たない点であるため、空間を吸い取るにせよ、押し出すにせよ、それは空間から有を奪ったり、有が排除された場所をつくったりはしない。単に、空間中に無があるときに、その無が空間という有に与える圧力のようにして、吸い取る圧力と、押し出す圧力のふたつが考えられる、という発想である。

3.電荷の作用

 電荷は、このふたつの無のパターンのあいだでの作用として考えうる。すなわち、空間に無が現れているときに、吸い取る圧力同士、押し出す圧力同士では、その無は反発し、逆に、吸い取る圧力と押し出す圧力のあいだでは、それらの無は互いを牽引する。電荷の正と負が、吸い取る圧力と押し出す圧力のどちらにあたるのかは不明だが、便宜的に、吸い取る圧力を正電荷、押し出す圧力を負電荷としたい。そのようにすると、電流において、電子が負から正へと流れるのが分かりやすいからである。

4.磁気

 無である粒子が、有を吸い取ることで、あるいは押し出すことで無を構成するときに、そのいずれのパターンにおいても、その圧力は、有である実体に流れを生む。すなわち、流体のように振る舞う磁気である。ただ、磁気が流れであるとしても、それは連続的な流動ではない。というのも、空間である有は、基本的に動かないものとして実体をなし、その動かない空間に力を与えて運動させると、その運動は、空間の振動としてのみ現れる。そのため、実体である空間に、無である粒子が置かれ、電荷による圧力を及ぼすと、その電荷を満たすための実体の流れは、空間の振動する流れを生み、その振動とはすなわち、それ自体では電荷を持たない、光子によって構成される振動である。そのため、磁気の流れは、光子によってその流動が構成される。また、電荷による作用も、無によって空間にかかる圧力は、電場を構成する場合、有としての空間に加わる振動として現れるため、その荷電粒子を中心とする光子の運動によって把握・定式化しうる。その点は、量子電磁気学の解明したことである。

5.磁石

 電荷同士のあいだの作用は、基本的に、その無の種類による、ふたつの圧力のあいだの牽引・反発作用であった。磁気は、その圧力によって生じる空間の流動(すでにみたように、それは振動によって構成される)であり、この場合には、吸い取るなり、押し出すなりの圧力はない。そのため、磁気のあいだでの作用がどのように働くのかをみてみたい。磁気とは、空間を動かすことであり、基本的に動かないものとしての空間は、その運動を光子のかたちで振動させるとともに、その運動を、空間的に閉じ込めるように作用する。すなわち、磁気という流れそれ自体は、その発生源から四方へ放射されるのではなく、周囲の空間の動かしづらさによって、円環をなして閉じ込められ、その円環のなかで循環する。磁気が磁力線をなすのは、空間が、動かされないように、磁気の運動を分散させるからである。

 その、空間による、磁気を閉じ込める作用によって、磁気同士のあいだの牽引・反発作用が生じる。すなわち、N極同士、S極同士を近づけることは、磁気が流れ出す、または流れ込む極同士を近づけることであるため、そのいずれの場合も、磁気は周囲の空間により大きな流れをつくろうとする。すると、周囲の空間は動かされないように、それらの極が近づくのを押し留め、ふたつの極は反発する。逆に、N極とS極を近づけると、流れ出す極と流れ込む極のあいだで流れが揃う。すると、空間は、動かされる範囲が小さくなるように作用し、ふたつの極を空間的に引き寄せて、それらの極は互いを牽引する。その牽引・反発の作用はいずれも、空間が磁気の流れを、なるべく閉じ込めるように作用することによっている。

6.まとめ

 以上は、電磁気力の仕組みを、電荷については、無の種類を考えることで説明し、磁気については、実体空間の不動性から説明した。先の投稿と同様に、この説明は思弁的なものであり、理論なり実験によって支えられるものではないかもしれない。ただ、物理として見出されているものについて、その原因を考え、物理現象の因果として何を説明しうるか、ひとつの案を示したものである。

2025.3.9 更新

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